【準備中】講座「近江の仏像」第一講 平安時代(11世紀中頃から12世紀)~受講者募集のお知らせ~
企画提案者:近江歴史回廊俱楽部
今回は、国と県の文化財指定仏像を主にして、特色ある無指定仏像も採り上げ、紹介していきます。
内容 「近江の仏像」第一講 平安時代(11世紀中頃から12世紀)の仏像
① 制作年の判明する仏像
② 定朝様の仏像
③ 平安時代後期(11世紀中頃-12世紀)の仏像
日時 5月14日(火)13:30~15:00
場所 キラリエ草津402号室
講師 山本泰一(元徳川美術館副館長)
会費 1000円
応募 受講を希望される方は5月12日(日)までに下記担当者までご連絡ください。
稲生孝朗 takiinao@yahoo.co.jp 090-1079-0754
中田春美 lanatya@icloud.com
なお今後の講座予定は下記の通りです。
第二講 6月18日 現地探訪(水口方面 予定)
第三講 9月10日 キラリエ草津401号室 13:30開講
④ 平安時代末期から鎌倉時代初期(12世紀末期)の仏像
⑤ 古様の仏像
第四講 10月15日 キラリエ草津401号室 13:30開講
⑤ 檀像系の仏像
⑥ 鉈彫の仏像
⑦ 特色のある仏像
第五講 11月13日 現地探訪(高島方面 予定)
(ご参考)
前年までの二年間にわたり、近江の仏像を時代順に飛鳥時代から平安時代(11世紀前半)までの様相をみてきました。本年は「仏像に親しむ2024 魅せられる『近江の仏像』」として、平安時代(11世紀中頃~12世紀)の仏像を採り上げます。この時期は、都では仏師定朝によって、穏やかな表情の円満な丸顔で衣文の襞が浅い仏像が造像されます。前代の重厚な体躯や彫の深い衣文など中国の影響から脱し、藤原道長・頼通などの貴族の好みに適った日本独自の様式、いわゆる「和様」を完成させました。定朝作の平等院鳳凰堂の阿弥陀如来坐像は、「仏の本様」と称され、他の仏師の手本となり、規範とされます。また、仏の身長である「丈六」の大像に制作することが盛行し、複数の木材を寄せて造る「寄木造」を完成させます。この定朝の造像様式は、「定朝様」と呼ばれ、近江でも模倣されます。この時期、延暦寺は天皇や貴族と結びつき、宗教勢力としては最大級の権力を保持していました。 近江では、天台宗の拠点寺院・在地の豪族が建立した寺院・都の貴族が荘園内に建立した寺院などが、津々浦々に造立され、おびただしいといっても過言ではない程の仏像が造像されました。滋賀県の指定文化財彫刻では、この時期の仏像が大多数を占めており、また文化財に匹敵するような無指定の仏像も数多あります。